コスト構造変革における「収益性格差」
ロジスティクスマネジメント/マネジメントの視点 VOL.6
2021年も昨年同様に「コロナ禍」による様々な影響がありそうです。
そこで、年明け第1弾のコラムとして、大手運送会社の実績を参考とした「収益性格差」に関して、今年または将来的な経営指針のご参考となる視点で述べたいと思います。
現状は
このコロナ禍の中、業種別では収益性の格差の開きは、経営的な面おいても一つのリスクとなっている点が挙げられます。
本来ではあれば、売上増で利益も増やす「増収増益」が企業としてのあるべき姿だと思います。しかし、昨年からのコロナ感染等においての影響で、経営判断は収益確保に比重を置く企業が多数あると推測しております。
売上<利益
では、なぜ「収益確保」なのか・・・
この点では、詳細を述べる必要性のない収益性が企業そのものの将来性と現状維持で必要な材料であると思います。
- 企業インフラの維持
- 優秀な人材の流出防止及び労務費抑制 など
企業によって、上記2つの材料は必要不可欠な「リソース」であり、継続的な安定経営を図るものと思います。
そこで、大手運送会社2社の参考値とした「収益性格差」の要因とは
収益性
2020年度開示数値参考
収益率 | |
---|---|
A社 | 6.3% |
B社 | 3.6% |
※但し、売上額はB社が上位
では、なぜA社の方が収益率と営業利益が高いのか?
答えは簡単で上記で述べた社内インフラのコントロールと人材費用の流出をさせない経営方針による「無駄」のない内部統制が収益性の確保となっているためです。
従前の売上至上主義からの転換で、収益性>売上によるオペレーションで大ロット=安価を排除することで、経営資源のよりよい効率性の追求が今後各企業において求められる結果と推測できます。