第三回目は、弊社の顧問弁護士を担当している弁護士法人サンク総合法律事務所の樋口卓也代表弁護士。顧問弁護士の目から見た「物流会社を発展させるために必要な法務」について語ります。
※弊社は日々新しいチャレンジをしています。その取り組みを弊社代表の岩田と協力企業様と対談により紹介していきます。

弁護士顧問契約の経緯

岩田：
企業の成長フェーズにおいて法務は重要です。特に物流業界は労務問題や事故対応も多く、内部管理体制の整備を事業推進と一緒に進めていくべきです。

樋口：
物流業界は国の法規制が厳しい反面、社内の法務体制は発展途上という会社も少なくないですよね。
岩田社長が弁護士顧問契約をして法務強化をしようと思ったきっかけは何ですか？

岩田：
私が代表に就任してから業態転換や社員の配置転換と大きく舵を切りました。
その当時は法務担当や顧問弁護士が居なかったので私一人ですべて対応していたので大変でした。

樋口：
会社の社長自ら法務対応するのは効率的とは言えませんね。

岩田：
先代から働いてきている社員からの会社変革に対しての反発もありました。
もちろん就業規則に則って経営を行っていましたが、無理な要求がきたりと、、経営者として社員モチベーション管理ができなかった私の力不足であると思いますが、事業を大きく転換している時にそこまで管理するのは難しかったです。
そこで、外部の顧問弁護士の力を借りようと考えました。

樋口：　
なるほど。企業変革時の社内の反発はありますよね。そのタイミングで人材流動化が発生してしまうのはよくあることです。
特に物流業界のドライバーは様々な就業形態があるので大変そうですね。

結果はどうだったか

岩田：
樋口さんの会社と契約してから大きなトラブルは発生していません。

内部管理体制をしっかり整え、グレーな部分を無くしていったことで盤石な守りができました。最近は小さな事故対応ぐらいしか発生していません。まさに予防法務が効いている状態です。

また、小さな事柄も顧問弁護士がしっかりと対応していることで社内のコンプライアンス意識の醸成やモチベーション管理にもつながっていると感じています。

樋口：
そう言っていただけると私もうれしいです。
弁護士として有事対応も重要ですが、社会情勢や経営環境の変化に即しつつ、それらの発生を事前に予防することがより重要と考えます。

新規事業を法務的視点で考える

樋口：
ところで八大さんは新規事業にも積極的に取り組んでいますね。

岩田：　
はい。ＥＣ事業やＤＸ事業、運送会社との業務提携、コンサル事業、それに伴うM&Aなど。

樋口：
新規事業を行う場合には関係各社の利害関係を精査して収益構造を明確化しないといけません。
それを法的に問題ないか調べた上で契約書としてきちんと残すことが大事です。

岩田：　
そうですね。特に物流業界は契約書を交わす文化がまだ弱い。これまでは口約束で済む場合が多かったのも事実です。今後は契約書に落とし込んでいくことをマストとしたいと思います。
他にアドバイスはありますか？

樋口：
事業創出においても法的視点は使えると思います。

例えば最近話題のドローン配送。
ドローンを使った配送の実証実験も進んでいますがご存じの通り日本においては規制が厳しい。でもそこにビジネスチャンスがある。

法を上手く利用した事業戦略ができますし、積極的な規制緩和を目指し業界団体として法の改善を推進していくこともできます。また、知的財産戦略や有効な子会社スキームなど弁護士としては協力できるところはたくさん出てきそうです。

岩田：　
確かに。法的思考を利用して事業を作り出すということですね。

樋口：
はい。企業様は我々弁護士を有事対応の守りに活用することはもちろんですが、予防法務さらには事業を発展させようとする時に攻めの武器としても活用するということです。

事業成長のための弁護士との関わり

岩田：　
そのような「攻めの法務」を考えた時、弁護士と具体的にどう関わったら良いと思いますか。

樋口：　
経営の懸案事項はもちろん、今後の事業計画なども事前に弁護士に話してみてください。それにより「予防法務」や「攻めの法務」の提案をさせていただきます。

岩田：
「弁護士を普段から積極的に活用しよう」ということですね！　ぜひ今後も伴走してください。
ちょうど今考えている事業があるのですが、、、（話は尽きない）

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